コラム
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2019/06/26

伝わる「自分史」に必要な3つのポイント

伝わる「自分史」に必要な3つのポイント

読者に思いが伝わりやすい「自分史」を書くためのポイントは、3つあります。

 

 

自分史を書こうと思い立ったとき、まずどこから書き始めますか。基本的には時間軸に沿って「小さい頃から順を追って書く」、あるいはシンプルに「書けそうなところから書く」というのがスタンダードな取り組み方だと思います。書けるところから書いたとしても、最終的にはわかりやすく時間軸に沿って並べるというケースも多そうです。

 

この2つが、自分史制作の初動における王道パターンです。それを踏まえてより読みやすく内容の濃いものにするには、文章にメリハリをつけることが大切です。時間軸に沿って事実を淡々と並べていくと、どうしても内容は淡泊になりがち。内容に抑揚をつけることで伝えたいことが明確になり、より読者の関心を惹くことができます。

 

では、どうすればメリハリをつけることができるか。そこで今回はその代表的な考え方を3つ、挙げてみます。

 

 

 

 

①テーマを絞り、余計な個所をそぎ落とす

 

最もシンプルな方法は、あるテーマに絞って書くことです。「人間の幸せとは」「人生の教訓」「日々、思うこと」「家族との関わり」「趣味について」「仕事のこと」「長年暮らした地域のこと」…など、自分が最も書きたいと思うテーマを核とし、それに付随する内容を記していくことで、あるテーマに特化した内容の濃い作品になるはずです。人生を順序よく辿っていくことだけが自分史ではないのです。

 

余計な情報をそぎ落とせば落とすほど、言いたいことが伝わります。いい文章というのは、一流アスリートのように余計な贅肉が一切なく引き締まっているように感じるもの。そうなると、内容もスッと入ってきて読者は理解しやすいのです。ただ、そぎ落としすぎると今度は意味が分からなくなりますので、その点は注意が必要です。

 

 

 

②「起承転結」の流れをつくる

 

中国の漢詩がツールとされる「起承転結」は、読者を惹き付けるストーリー構成を練るうえで役立つ考え方です。それぞれの理想的な割合を、昔話の桃太郎を例にして記すと

 

「起」=10% 桃太郎が桃から生まれる(物語の導入、設定の説明)

「承」=40% イヌ・サル・キジを仲間にする(物語が動き出す)

「転」=40% 鬼ヶ島に行って鬼と戦う(物語が展開していく)

「結」=10% 鬼を退治して村に財宝を持ち帰る(その結果) 

 

といった感じでしょうか。

けっこうアバウトな感じで自分史に活かすには難しいかもしれませんが、導入から結論まで筋道を立てることで、内容がより明快に、より伝わりやすくなります。

 

 

 

③人生におけるクライマックスを意識する

 

どうしても伝えたいことや人生で最も大きな出来事を自分史の中心に据え、そこから逆算するように書く方法です。基本的には時間軸に沿って書きつつも、①のテーマを絞って書くという要素を冒頭か、最後のクライマックスに持ってくるというイメージですね。要するに淡々と書き進めながら、自分が大事だと思う部分を思いっきり掘り下げて強調するということです。

 

 これらに共通するのは、自分が本当に伝えたいことを読者に分かりやすく伝えるための考え方や手法です。書き慣れて余裕が出てきたら、そのあたりを意識するといいかもしれません。「文章の分かりやすさ」は、「内容の伝わりやすさ」に直結するのです。

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