コラム
COLUMN
書き方
「自分史」に、就職活動にまつわることを書く
就職活動したときのことを、覚えていますか。
高校生も、大学生も、短大生も、大学院生も、学生は基本的には日本特有の「新卒の一括採用」という就職活動を経て社会人になります。特に大手企業への就職は、場合によっては4次面接、5次面接があるなど何度もふるいにかけられるといった狭き門を通り抜けなければなりません。
一般教養を学び、身だしなみや話し方、自己PR、志望動機も完璧にした状態で就職活動に挑むわけですが、第一志望の企業に入れた学生は約1割だそうです。
特に人気になりやすいのが、生活に身近な大手食品メーカー。明治や森永乳業の競争率は、実に500倍を超えます。カゴメやヤクルト、ハウス食品、味の素などでも250倍を超える狭き門。事業の安定性や待遇の良さが人気のようです。
確かに学生時代は社会というものが何か分かりづらいだけに、「食」という分かりやすい分野の大手食品メーカーに入りたいというのはうなづけます。それとテレビ局や大手メディア、出版関連も倍率が高いとされています。なお、就活生は平均で15社程度を受けると言われています。
日本の企業は基本的に「有望な人材を自社で確保して育成する」という方針ですから、新卒というのが大手企業に就職する最初にして最大のチャンスです。大学中退がドロップアウトとみなされてしまうのも、こうした風潮があるからですね。
ちなみに最終面接とされる役員面接で、「実際の面接官が学生の何を知りたいか」というランキングは以下のとおりです。
1位 入社意欲 57.6%
2位 会話力、論的思考能力など 56.9%
3位 企業とのマッチ度 51.7%
4位 将来のビジョン 34.0%
5位 企業や事業に対する理解度 33.1%
最終的には個々の能力や価値観ではなく、どれだけ愛社精神が持てるかというところを判断基準に置いていることが見て取れます。
さて、就職活動のときのことを思い出せますか。
・その企業を志望した理由
・受けた企業の数
・友だちとのやりとり
・面接で印象に残っていること
・就活時につらかったこと、楽しかったこと
・就活全般のエピソード
・就活を終えた日々のこと
就職は、学生から社会人になるという、人生のなかでもかなりの大きなターニングポイント。ということは「自分史」を大きく左右する一大イベントでもあるわけです。
それまではお金を払って学ぶ側でしたが、就職後はお金をもらって働く側になるという、真逆の性質を持った組織に属するわけですから、きっと大きな心境の変化もあったと思います。ぜひ、そのときの率直な思いを、「自分史」に記してみてください。