コラム
COLUMN
書き方
「自分史」に、高校時代に吸ったタバコにまつわることを書く
高校生のとき、タバコを吸った経験はありますか。
もちろん未成年の飲酒、喫煙は法律で禁じられていますが、実際問題として未成年で飲酒や喫煙経験のある人はけっこういると思います。好奇心が旺盛な時期ですから、禁じられていることをやってみたくなるのは人情なのかもしれません。
いまでこそ未成年の酒やタバコの購入は厳しくなっていますが、一昔前はわりと規制が緩かったこともあり、そんな風潮や入手のしやすさも未成年の喫煙や飲酒率の高さつながっていました。周りの大人も、わりと寛容な部分もあったかもしれません。
ちなみに2022年から成人とみなされる年齢が現在の20歳から18歳に変わりますが、お酒やタバコは変わらず20歳を過ぎてからだそうです。しかしこの制度変更によって、勘違いする若者は大勢出てきそうですね。
なお、厚労省のデータによると、学生の喫煙経験率は以下のとおりです。定期的な喫煙ではなく、一本でも吸ったことがあるという数字です。
〔男子〕
中学生 34.6%(1996年) 9.5%(2015年)
高校生 51.9%(1996年) 18.2%(2015年)
〔女子〕
中学生 19.9%(1996年) 6.8%(2015年)
高校生 33.7%(1996年) 11.3%(2015年)
この統計から、この20年間で一気に減っていることが分かります。社会全体が「喫煙=悪」といった風潮を生み出した結果と言えるかもしれません。タスポの導入やタバコ自体の値上がりなども、この数字の低下に拍車をかけていそうです。
私が高校生だった1990年代前半はまだまだ喫煙者が多く、野球部の仲間も何人か吸っていて、両親も2人とも吸っていました。そんな環境下において、3年夏に部活が終わるまでは吸っていませんでしたが、引退後に周りの友だちから初めてタバコを勧められ、「断って関係がこじれても嫌だし」という安易な理由で吸ったのが、喫煙者への入り口でした。
要するに周りに喫煙者が多いと、必然的に喫煙者が増えます。逆に周りから勧められることがなければ、そもそもの入り口がありません。世の中の禁煙の流れも相まって、上記の統計結果も頷けます。さて、学生時代に禁じられていたタバコを吸ったことがあるとしたら、そのときのことは覚えているでしょうか。吸っていなかったとしても、タバコにまつわるエピソードはあるでしょうか。
・タバコを吸った理由、
・初めて吸った銘柄、吸った場所
・タバコをめぐる人間関係
・そのときの感情、思い
・タバコでの失敗談
・タバコにまつわるエピソード
なお、成人男性の喫煙率のピークは1966年、驚きの83.7%!。女性は19%程度で今とさほど変わりありませんが、いまや男性の喫煙率はピーク時の3分の1になっています。それでも世界的にみれば決して低い数字とは言えず、G7(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)のなかでは最も喫煙率は高いそうです。
ともあれ、ピーク時の1960年代の学生は、おそらく相当の人数がタバコを吸っていたことが容易に推察できます。あまり褒められたことではありませんが、タバコにまつわるエピソードがあれば、ぜひ「自分史」に記してみてください。こうした少し後ろめたいことは、意外と記憶に残っているものだと思います。