コラム
COLUMN
書き方
「自分史」に、中学時代の先生のことを書く
中学生時代の先生を思い出せますか。
小学校とは違い、中学からは担任のほかに教科それぞれで専任の先生がいるため、たくさんの教師と触れる機会が一気に増えたと思います。それだけに、なかには印象深い先生もいるのではないでしょうか。やはり個性的であればあるほど、記憶に残っているものだと思います。
ちなみに中学校教員は、教員のなかで最も大変だと言われています。次いで小学校、高校と続くのですが、なぜ中学校教師が大変なのかと言うと、思春期の生徒の心身のケアや受験指導、部活の顧問など、すべきことが多岐にわたるからです。
小学校では受験指導が、高校では心身のケアが軽減されるぶん多少は負担が軽減されますが、中学校教師はそれらを全て限られた時間でこなす必要があります。保護者からのプレッシャーも年々きつくなり、それに比例してさらに激務になっているようです。一説には、世界中のあらゆる教師のなかで最も忙しいと言われます。
それらをこなしていた中学時代の先生のことは、どれだけ思い出せるでしょうか。
・1~3年時のクラスの担任
・好きだった先生、苦手だった先生
・印象に残る授業
・尊敬できる先生
・各先生とのエピソード
・先生から言われたこと、会話したこと
・生活指導や進路相談のこと
個人的には消極的であまり目立たないほうだったので、先生との特筆すべきエピソードもありません。というより、中学の担任は日々の業務に忙しすぎて、一人ひとりと向き合っている時間があまりにもなかったのだと思います。だから素行も悪くもなければたいして成績もよくない平凡な生徒にかまっている暇などないくらい、忙しかったのではないでしょうか。
そう考えると、中学時代の教師とのエピソードが思い出せないという人はむしろ、先生の手を煩わせなかったいい生徒ということもできると思います。
しいて言えば、覚えているのは国語教師の運動会時のトラブルでしょうか。40代半ば、メガネ、小太りだったその国語教師は、運動会の教師リレーで激走をみせて肉離れを起こし、その後の一週間ほど学校を休むことになったのです。よほど生徒にいいところをみせたかったのでしょうが…当時はドン引きしましたね。
ただ、その先生の足がしっかりあがったダイナミックな走るフォームや必死の形相は今でもわりと鮮明に脳裏に浮かびます。それに今考えると、その一生懸命さは素晴らしいと思えます。
さて、中学時代の先生とのエピソードは、何か思い出せそうでしょうか。これも卒業アルバムで教師一人ひとりの顔を眺めれば、当時の授業の雰囲気がよみがえってくるはずです。ぜひ「自分史」に、中学時代の先生との思い出を記してみてください。何気ない一言に刺激を受けたなど、意外に今の自分につながる何かが見つかるかもしれません。