コラム
COLUMN
書き方
「自分史」「自伝」のタイトルはどうつける?
「自分史」のタイトルは、どうやってつけるべきか。
なかなか決め難い、難しい問題だと思います。最初から決まっていれば悩むことはないですが、大抵の場合、捻りだすのに苦労します。「自分史」という性質上、その人生を一言で凝縮する言葉がなかなか見つからないからです。
そんなときに効果的なのは、いくつかの候補をピックアップすること。タイトルにふさわしいかどうかは別として、パッと直感で浮かんできたタイトルらしい言葉をとにかく多く考え、列挙するのです。執筆している最中なら、そうしたタイトル候補の言葉をメモしておけば、後々役に立ちます。そのなかから絞り込んでいけば、きっと納得のゆくタイトルにたどり着けます。ピックアップした言葉やキーワード同士を組み合わせてみてもいいと思います。
例えばコピーライターは、ある商品のキャッチコピーを考えるにあたり、100案を捻りだして、そこから絞り込むケースもあるそうです。それだけキャッチコピーやタイトルを考えるのは、一筋縄ではいかないんですね。もちろん100案を出す必要はないと思いますが、複数案の中から最も良いものを選ぶという方法は、最適解を導き出すための近道だと思います。
「自分史」のタイトルで避けたいのは、平凡な題名です。「わが生涯」「僕の半生記」「俺の人生」などといったタイトルは、パッと見で自伝や自分史であることは分かりますが、作者の人となりが全く分かりません。できれば作者の人柄を凝縮したような、具体性のあるタイトルが相応しいと思います。
参考までに、著名人の自伝のタイトルを書きに記します。自分史のタイトルを考える上でのヒントにしていただけたら幸いです。
「ダディ」 郷 ひろみ
「アベちゃんの喜劇」 阿部 寛
「罪と音楽」 小室 哲哉
「つるっつるの脳みそ」 つるの剛士
「えなりですどうも!—青春汗かき五分刈りエッセイ」 えなり かずき
「俺、不良品。」 哀川 翔
「紫の履歴書」 美輪 明宏
「直人の素敵な小箱」 竹中 直人
「東北ロックンロール物語」 高橋 ジョージ
「男道」 清原 和博
「赤い手」 板東 英二
「オレは絶対性格悪くない!」 有吉弘行
「ホームレス中学生」 麒麟・田村 裕
「僕が笑っている理由」 金子 貴俊
「ニセ坊っちゃん」 東 貴博
「一人二役」 河本 準一
「一勝九敗」 柳井 正
「道をひらく」 松下 幸之助
「俺は、中小企業のおやじ」 鈴木 修
「蒼い時」 山口 百恵
「紅い棘」 奥菜恵
「凛として…。」花田 憲子
「ワタシは最高にツイている」 小林 聡美
「なぜなら やさしいまちが あったから」 中山 美穂
「みにくいあひるの子だった私」 梅宮 アンナ
「母ひとり、娘(こ)ひとり」 大沢 あかね
「ハダカの美奈子」 林田 美奈子
「負けじ魂」 鈴木早智子
「モナ 本当の私」 山本 モナ
「願力 愛を叶える心」 長谷川理恵