コラム
COLUMN
書き方
2019/01/25
自分史執筆を継続するコツ
自分史を書きあげるには時間がかかります。たくさんの経験を経てきた年配の方であればあるほど、その傾向は強いと思います。せっかく膨大な時間をかけるのだから、完璧に仕上げたいという人も多いです。
しかし完璧に書こうと思えば思うほど、自分の記憶と理想にギャップが生じ、途中でサジを投げてしまうケースも少なくないそうです。
しかし実際は、最初から完璧に書ける人はほとんどいません。いくつかのエピソードを書き進めていくなかで、複合的に過去を深く思い出せるものですから、焦る必要は全くないのです。
では、どうすればいいか。そのときに思い出せる範囲で書き進めるのが最もストレスのない方法です。例えば小学6年生時の内容が中途半端になったとしても、とりあえずはそのままにしておいて中学時代に進みます。
日にちを空けながらコツコツと色々なエピソードを書き進めていくのがポイントで、この作業を繰り返すうちに脳の奥底に眠る記憶が連鎖的によみがえってきます。そうすればきっと、中途半端のままにしておいた内容もしっかりまとめられるはずです。
こうやって少しずつ記憶を辿って書き進めることが日課となり、その作業が毎日の楽しみになれば理想的。さらにそれが発展し、定年後の生きがいになっている人もおられます。「自分の人生や思いを残す」というプロセスそのものが人生の充実に繋がり、その作業も含めて自分史の一部になったとしたら、それは素晴らしいことですよね。
自分の楽しみのため、そして生きがいにするために、自らの記憶の扉をこじ開いてみてはどうでしょう。最初から気合を入れずに肩の力を抜いて、毎日ちょっとずつ気軽な気持ちで取り組むことが長続きの秘訣です。