コラム
COLUMN
自分史の豆知識
「自分史」を書くべきタイミングはいつ?
「自分史」はいつ書き始めてもいいものですが、日々の生活ではその必要性を感じづらいものだけに、大抵の場合は何かのきっかけや人生の節目で始めるケースが多いです。では、大まかなものを時系列順に挙げていきます。
①小・中・高校卒業
学生時代から自分史制作?と疑問に思うかもしれませんが、今は小学校の授業で作文の一環として、自分史制作が課題になるケースもあります。作文が苦手な子でも、自分のことは意外に書けるようで、それが文章に慣れ親しむきっかけにもなるそうです。
また、卒業を機に在学中に何をしたか、どんなことがあったか、何を学んだかを振り返り、多感な時期の心の動きを忌憚なく記すことで、大きな自己成長につながります。もちろん部活動や受験など、生活の中心にあった何かがひと段落したときもいいタイミングです。
②学生から社会人になったとき
高校生や大学生が「学生」から「社会人」になるタイミングというのは、時間的にも余裕が生まれやすい時期。どんな学生生活を過ごしたか、あるいはこれから何がしたいかを整理するいい機会だと思います。そこに記されているのは、社会人としてのまさに「初心」。この時期にしか書けないことも意外にたくさんありそうです。また、自分史執筆を通じて心の奥底に眠る本心に気づければ、その後の人生における指針が定まるかもしれません。
③新しく家族ができたとき
結婚したときや自分の子を持ったとき、自らの決意表明として「自分史」を書いてみるのも面白いと思います。例えば結婚を機に夫婦で書いたとしたら、お互いのことをより深く理解できるでしょう。パートナーとどのような未来を築きたいのか、また子育てのことなどについても深く考えられるいい機会になりそうです。
④定年退職後
自分史は、このタイミングで書き始める人が圧倒的に多いです。たくさんの人生経験から書くべきネタが豊富にあり、体力的にもまだまだ元気、時間的余裕が生まれやすいというのが大きな理由です。
仕事のことを丁寧に書き記せば後輩や部下へのよき助言になり得ますし、自分史のネタを集めるなかで元同僚や上司と新たな交流が生まれるかもしれません。家族のことならば、普段は照れくさくて言えないような本音もしっかりメッセージとして残せるはずです。
⑤長寿のお祝いで
還暦(61歳)、古希(70歳)、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)など、長寿の祝いのタイミングも人生を振り返る節目です。また近年、こうした長寿のお祝いに子から親へ、自分史作成サービス一式をプレゼントするというケースも増えています。
このほか、母の日・父の日、誕生日といった記念日も書くべき節目。引っ越しの際も、過去の写真などの思い出の品を目にしやすいのでお勧めです。あとは自身の精神面として、人生が大きく変わるほどの失敗や挫折で深く落ち込んだとき、これまでの人生を整理して前向きに生きるという意味でもいいタイミングです。
ともあれ、いつ書いてもその後の人生は続いていくわけですから、自分史を書こうと思い立ったときがそのときなのかもしれません。自分史を通じてしっかり自分と向き合えば、必ず明るい未来が待っているはずです。